セマフォリンのインチグリンを介した神経軸索の伸長促進免疫系·神経系·ECM系の相互作用

摘要

発生過程において，神経細胞から伸びた軸索はほかの神経細胞あるいは標的細胞と結合し，神経ネットワークを形成する．この形成過程には軸索を誘導あるいははねつける因子，さらには伸長促進因子などが重要な役割を果たしている．セマフォリン（semaphoreは手旗信号を意味する）はおよそ500アミノ酸からなるセマフォリン領域をもつ可溶性あるいは細胞膜結合性の一群の蛋白質で，神経系，免疫系細胞に発現が報告されている［Pastekamp，R．J．，Kolodokin，A．L．：Curr．Opin．Neurobiol.,13，79－89（2003）］．