急性腹症

摘要

急性腹症とは，腹痛を主訴として急激に発症し，短期間に緊急処置の必要性の判断を迫られる腹部疾患の総称である.急性腹症の患者が'来院した場合，（ただちに緊急手術が'必要か，②保存的治療で経過観察のうえ，後曰手術適応を考慮するか，③手術は不要，あるいは禁忌か，この判断を可及的速やかに下さなくてはならない.年齢による疾患の発生頻度を者慮し，疾患を重点的に絞り込むことは重要ではあるが，?は機を逸すれば致死的にもなることから，頻度が'低かろうが何時いかなる場合も除外診断として頭の片隅に入れておかなくてはならない.疾患は，思いつかなければ診断することは不可能である.このことは診察をするに当たり，けっして忘れてはならない.