把持力検証による金相試験片研磨における熟練者技能の研究

摘要

浸炭とは低炭素鋼に900-930°Cで炭素を浸透拡 散させた後，急冷することにより表面は耐摩耗性 にすぐれた焼入組織，内部は靭性にすぐれた焼入 組織を得る熱処理工法である。浸炭熱処理された 部品は自動車の変速機や航空機の主翼構成部品などに使用される。浸炭熱処理の品質評価は図1に 示す通り，試料の切断，包埋，研磨を経て作成さ れた試料を用い，顕微鏡により表面近傍の断面組 織を評価する。熱処理部品の試料の作成方法はASTM E3規格等により定められ，L.E. Samuelsが理論の根本を築いている。