睡眠時無呼吸症候群診断前より肝機能障害を呈し，肝生検にて非アルコール性脂肪肝炎と診断した1例

摘要

飽食の時代を迎え生活習慣病の増加が懸念されている.人間ドックの受診者の25～30％は何らかの肝機能障害を呈するようになってきており，脂肪肝と診断される患者も1000万人に達している.それらの一部に肝炎を発症し，肝硬変さらには肝細胞癖へと進展する可能性がある非アルコール倒旨肪肝炎（nonalcoholicsteatohepatitis:NASH）が存在することが問題となっている.今回，睡眠時無呼吸症候群（sleepapnea syndrome：SAS）診断前より肝機能障害を呈し，その後の肝生検にてNASHと診断した症例を経験したので報告する.