北米における外科レジデン卜腹腔鏡基本手技卜レーニングの現状

摘要

手術室内だけでなく，その外での効率的な外科教育の必要性が増すなか，開腹手術に比べ難易度が高い内視鏡外科手術には，専門の卜レーニングが必要とされている.医療用シミュレーターの発展に伴い，内視鏡外科分野でも卜レーニングを目的とした様々なタイプのシミュレーターが開発されてきた.しかしわが国では，シミュレータ一の使用を含めた内視鏡外科卜レーニング共通のガイドラインやカリキュラムは存在しない.Fundamentals of Laparoscopic Surgery (FLS)プログラムは北米で開発された腹腔鏡下手術のための知識基本手技卜レーニングプログラムであり，American Board of Surgery認定に必須のプログラムとして採用されている.本稿では，このFLSプログラムについての解説と北米外科研修における現状を紹介する.