特定健診·特定保健指導がめざすもの

摘要

平成17,18年度の国民健康·栄養調査によると,BMI25以上の肥満者の割合は40歳代男性で最も高く34.1%であり,女性では60歳代が29.0%であった.高血糖,高脂血症あるいは低HDL血症,高血圧などを合併したメタポリッウシンドローム(内臓脂肪症候群)の頻度は40-74歳でみると,強く疑われる者の比率が,男性25.996,女性10.1%,予備群と考えられる者の比率は,男性26.0%,女性9.6%であり,40-74歳男性の2人に1人,女性の5人に1人が,メタボリッウシンドロームが強く疑われる者または予備群と考えられる者であった.メタボリツウシンドロームからはドミノ倒しのように糖尿病,高血圧,脂質異常症のような生活習慣病や糖尿病の合併症,循環器疾患などが起きると思われている,肥満者増に対する警告はすでに健康日本21でなされたが,中間解析では成果を示せなかった.発症してからの治療ではなく,未病のうちの一次予防の成果をあげるため,20年度からの特定健診·特定保健指導につながったものである.