佐賀県における抗菌薬耐性菌の検出状況(第2報）-2007～2012年における抗菌薬耐性菌サ一ベイランス報告-

摘要

薬剤耐性菌は全国的にも問題であり，我が国でもNew Delhi metallo-beta-lactamase (NDM-1)などの新た な耐性菌の出現や，多剤耐性Acinetobacter spp.に よるアウトブレイクなどが発生している。近年，国 内において増加が懸念されるのはExtended-spectrum beta-lactamase(ESBL)産生菌であり，その動向に注意 が必要である。 ESBL産生菌増加の関連因子には 抗菌薬使用状況を始め様々な報告があり，さらに 抗菌薬耐性菌は施設や地域毎で分離率に差があるた めサーベイランスによる経時的なデータの蓄積は耐 性菌の動向を把握できる利点がある。