かぜ·インフルエンザの臨床 抗インフルエンザ薬の使い方

摘要

インフルエンザの治療については，長い間対症療法に終始せざるを得ない状態が続いていた。 1998年には，インフルエンザA型にはアマンタジンが，2001年にはノイラミニダーゼ阻害剤であるリレンザおよびタミフルが使用可能となってきた。 インフルエンザの診断についても，確定診断をするためには，インフルエンザウイルスの分離や急性期および回復期のペア血清によるHI抗体価の測定によってなされていた。 しかし，これらの方法は手間もかかり，時間もかかることから容易に実施することが出来なかった。 インフルエンザウイルスの抗原を検出する方法が開発され，しかも10～15分で検出可能な迅速診断キットが使用されるようになってきた。