C型肝炎に対するペグインターフェロンとリバピリン併用療法

摘要

C型肝炎ウイルス（ロCV）が1989年に発見されて以来，C型慢性肝炎に対するインターフェロン（IFN）療法の大規模な臨床試験が実施され，肝機能の生化学的改善および肝組織の組織学的改善における有効性が実証された1）．以後IFN療法は本邦を含め世界各国で普及し，C型慢性肝炎症例において，ウイルスを消失させうる唯一の治療法として研究が進められてきている．しかしながら，ウイルスのタイプと量によりその治療効果は大きく異なり，特に本邦においてC型慢性肝炎患者の約7割を占めるgenotype 1b型，高ウイルス量（Amplicor法で100KIU/ml以上）例では，IFN単独6カ月間の治療では完全著効（治療終了後6カ月以上の持続的な血清　 ALTの正常化および血清HCV RNAの陰性化）に至る例は5～8％と極めて低く，新たな治療法の出現が強く望まれてきた．