ニーマン?ピック病C型治療薬ミグルスタツ卜（ブレーザべス~Rカプセル100 mg)の薬理学的特性および臨床効果

摘要

ブレーザべス~Rカプセル100mg (—般名：ミグ ルスタツト）は，植物および微生物から抽出されたポ リヒドロキシル化アルカロイド（ィミノ糖）に属する 化合物で，スフインゴ糖脂質（GSL)の生合成経路の 最初の過程に関わる，ダルコシルセラミド合成酵素活 性阻害作用を有している.このことから，当初，いく つかのスフインゴ糖脂質蓄積症（ゴーシヱ病，フアブ リー病，GM2ガングリオシドーシス，GM1ガングリ オシドーシス）といった，いわゆるリソソーム病への 臨床応用が考えられた.本剤は，まず酵素補充療法の 無効例，あるいは，この治療法を継続することができ ない成人ゴーシヱ病I型の治療薬として，2002年11 月にEU, 2003年7月に米国で承認された.