母体血,臍帯血及び胎盤中の有害重金属と必須微量元素－Tohoku Study of Child Development－

摘要

【背景·目的】近年,環境中の化学物質曝露の健康影響,特に胎児期曝露の出生後の児の発達への影響が懸念されている。我々は,重金属などの環境由来化学物質の胎児期曝露が児の発達に及ぼす影響を調べる目的で前向きコホートTohoku Study of Child Development（TSCD）を行ってきた。 本報告では,対象者の母体血·臍帯血及び胎盤甲の有害重金属濃度と微量元素濃度を測定し,有害重金属の胎児期曝露レベル,有害重金属に対する胎盤関門のかかわり,また有害重金属曝露と必須微量元素との関連を検討することを目的とした。