臓器移植後のァスペルギルス症,クリブトコックス症

摘要

臓器移植では，感染（症）の存在は移植前から移植後まで常に注意を払うべき課題であり，その管理は非常に重要である。移植前（移植待機中）は移植の適応に関係し，周術期および免疫抑制療法導入直後は合併症のリスクが高く，呼吸器と血流感染，手術に関連した創部の感染も多い。さらに，終生にわたって免疫抑制療法は継続され，退院後も日和見感染を含めた市中感染が起こりうる。また，移植領域の特徴として，急性·慢性の拒絶反応にも感染は関連している。