大腿骨進頚部内側骨折に対するHanssonピン固定術後に生じた大腿骨頭壊死

摘要

Hanssonピンは大腿骨頚部内側骨折の内固定材料で，頚部を貫通する釘の先端の爪で骨頭を把持する構造を有する．本法はスカンジナビア諸国で汎用されており，平行に刺入する2本の釘で強固に固定できるため術後の早期荷重が可能であると報告されている．今回われわれは，Hanssonピンの固定術後に生じた大腿骨頭壊死8例について，その患者背景および臨床経過を検討した．さらに，術後経時的に撮像したMRIによって骨頭の血流評価を行ったので報告する．