メタル才ンメタル人工股関節全置換術後に発生した偽腫瘍のMRIによる自然経過に関する縦断的研究

摘要

メタルオンメタルの股関節摺動面は摩耗が少なく， 高機能が期待され，特に若年齢，活動性の高い患者に有用であると考えられてきた.しかし，偽腫瘍（pseudotumor) 発生の問題が明らかとなってきた.偽腫瘍 は腫(cyst),滑彼包(bursa), aseptic lympnocyte-dominated vasculitis-associated lesion (ALVAL), adverse reaction to metal debris (ARMD), adverse local tissue reaction (ALTR)とも呼ばれている.偽腫 瘍の発生頻度の報告がいくつかある.最近の研究に よると偽腫瘍は無症状の患者にも発生し,さらに 術後経過良好な患者と疼痛のある経過不良な患者で発生 頻度に差がないとする報告もある. MRIはメタルォ ンメタル人工股関節全置換術（THA)後の評価に有用である.