認知症の初期面接

摘要

認知症の補助診断法としての画像診断やバイォマーカーの進歩は著しく，診断にもこれらを偏重する傾向がある。しかし，基本は問診と症候学である。認知症を疑われて受診した人を診察する場合，まず本人と家族や介護者に受診したことを労う。そして，正常 老化による物忘れやうつ病など，認知症と類似の状態像の除外診断から開始し，次に対応を急ぐ必要のある根本的治療の可能性がある認知症を鑑別する。4大認知症の診断には， おのおの特徴的な認知機能障害や精神症状，神経症状を的確に捉えることが重要である。