『臨床精神医学』編集15年と最近の精神医学の変貌

摘要

臨床精神医学雑誌が40周年を迎えると聞いて，発刊当時から編集に参加させていただいた当時を思い起こし，感無量である。私は1976年から1990年（第5～第19卷8号）までの15年間， 6人の編集者の一人としてこの雑誌の編集に携わった。当時の編集委員長風祭先生の優れた学識，私の最も疎い精神病理の分野での爽やかな議論をされる医科歯科大学の宮本忠雄先生，さらに佐藤壹三先生の広くそして深い臨床症状および治療に対する考え方，大原健士郎先生の精神療法殊に森田療法の理解の深さ，本多裕先生のてんかんをはじめとする器質性疾患に関する優れた見識に接しました。