傍大動脈リンパ節転移と鎖骨上リンパ節転移を有する子宮頸癌に対する化学放射線療法の有用性の検討

摘要

子宮頸癌に対する根治的な放射線療法の有用 性については従来から数多く報告されてきたが，本邦では臨床病期(FIGO分類：International Federation of gynecology and Obstetrics)I-II 期に対する根治的な治療は手術療法が主体であつ た。近年，国内外の臨床試験の結果から根治的な 放射線治療の有用性が明らかとなったこともあり， 子宮頸癌治療ガイドライン2011年版では手術可能 な子宮頸癌に対する根治的な治療として放射線療 法が手術療法と併記されるようになった。また，原 発腫瘍が4 cmを超えるような症例や，III-IV A期 の症例に対しては，シスブラチン（CDDP)を同時 併用する化学放射線療法（CCRT ： concurrent chemoradiotherapy)が推奨されている。