福島原発事故とチェルノブイリ（最終回)原発事故の健康被害

摘要

1986年の旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所（原 発)事故の規模は国際原子力事象評価尺度(INES) で最上位のレベル7 (深刻な事故）に分類され，2011 年の福島第1原発事故もレベル7に分類されている。 レベル6 (大事故)は幸い発生していないが，1979 年の米国スリ-マイル島原発事故のレベル5 (広範 囲に影響する事故）がこれらに次ぐ。また原爆'水 爆による犠牲者の後に，本邦では起こるとは想定でき なかった放射線による急性死が1999年に茨城県の 東海村のウラン燃料加工工場(JCO)にて発生し， 作業員2人が死亡している。