データベース化した目標照度と点灯パターンの組み合わせを基に光度制御する知的照明システムの基礎的検証

摘要

そこで，本研究では各執務者の目標照度を実現するまでに照明を制御する回数を削減する手法を提案する．提案手法では，知的照明システム稼動中に，各執務者の目標照度を実現する照明の点灯パターンを逐次データベースに保存する．執務者が目標照度を変更した際に，蓄積された目標照度とその目標照度を実現する照明の点灯パターンのデータベースの情報を基に照明の光度を変更する．これにより，最小1回の照明制御で，各執務者が設定する目標照度を満たし，かつ低消費電力となる照明の点灯パターンを実現することが可能となる．小規模環境を想定した実環境および，大規模環境を想定したシミュレーション環境において検証実験を行い，基本的な知的照明システムと比較して，各執務者の目標照度を実現するまでに照明を制御する回数を削減できることを示す．