はじめに

摘要

悪性腫瘍の多くは腫瘤を形成する。 この腫瘤を除去するために，主たる治療法として手術が選択されてきた。 画像診断が進歩するまでは，腫瘤を目で確認し，堅い病巣を認識することで，悪性腫瘍の範囲を診断し，安全域を見込んで切除してきた。 Image guidedといっても，経験ある医師だけが持つことのできる，印象という名のlmageであった。 この伝統を，普遍性を持って打ち破ったのが，胃の二重造影法であろう。 ごく小さな病巣を，もちろん触ることも出来か早期癌を，明瞭に描出し，外科医のGod handを凌駕したのである.ただし，この時点でも，手術は病巣を含む大きな範囲で切除するのが基本であった。