原子力発電 読者に伝えたい課題と提言

摘要

原子力発電所を中心に、どのような安全の考え方で“作られている”のか、という視点で、原子力安全の確保の仕組みを紹介する。原子力発電所をはじめ、原子力施設には放射性物質（放射能を持つ物質）が内蔵されており、それが放出されるのではないかという“潜在的危険”がある。それを顕在化させないようにすることが、“原子力安全”であり、“原子力安全”の基本である。すなわち、原子力施設による放射線·放射能の障害·災害の防止が原子力安全の目標であり、それを設計、製造、建設、運転管理、保守と、あらゆるフェーズで安全の確保のための活動を継続して進めるということである。