5Gに向けた無線アクセスネットワークアーキテクチャの進化

摘要

高精細動画やモノのインターネット等により急増するトラフィックを収容するため，今後都市部を中心にスモールセルの高密度な敷設が進む．本稿では，5Gに向けた無線アクセスネットワークの進化として，トラフィックの発生場所に応じて動的にセルを形成し，スモールセルを連携させて集中的に制御することにより，セル間の干渉や頻繁なハンドオーバによる品質劣化を抑制するアーキテクチャを提案する．また，複数の事業者間で無線リソースを仮想化して共有する基地局のスケジューリングにより，各々の事業者に対して一定量の無線リソースを確保しつつ，事業者間でトラフィックに偏りがある場合にも無駄なく無線リソースを割り当てて周波数利用効率を改善できることを示す．