主観評価に基づく画像の許容される色域に関する研究

摘要

HDTVの色域外の色を含む広色域画像を表示する場合の画質が許容される色域について主観評価実験により求めた.本研究は,可視領域とほぼ等しい色域を持つ6原色ディスプレイを用いて行った.主観評価実験は二重刺激妨害尺度法(DSIS法)を用いた.基準画像として原画像の広色域画像を使用し,評価画像には色域を圧縮した画像を使用した.また評価画像はHDTVにおける3角形の2辺の色域を保持し,残りの1辺のみが変化するもので,原画像から作成した.主観評価実験の結果,許容される色域はHDTVの色域とほぼ同等となることがわかった.