ヒドロキシ安息香酸とTiイソプロポキシドからチタンを含む有機化合物の調製と加熱変化

摘要

Tiイソプロポキシドとo，m，pヒドロキシ安息香酸との反応により，チタンを含む有機化合物を調製した．このチタンを含む右隣化合物の加熱変化に及ぼすo，m,pの異性体の影響を検討した結果，以下のことが分かった，（1）チタンを含む有機化合物の粒子形態は，0体では，直径数 μm程度の均一な球形粒子であり，m体及びp体では数mm程度の大きな塊状粒子であり規則的な部分は認められなかった．またこれらチタンを含む有機化合物は大きな構造体を形成していることが分かった．（2）チタンを含む有機化合物の熱分解温度は，原料のヒドロキシ安息香酸に比べ約200°c高くなった．（3）チタンを含む有機化合物は有機基の熱分解により多孔質化するが，多孔質化する温度が，o体では400°cであるが，m体及びp体では500～600°cと高くなった．（4）チタンを含む有磯化合物の熱分解温度により生成するTiO_2の結晶相生成について，o体及びm体でほ，ルチルが生成しやすいこと，またm体及びp体ではアモルファスからアナグー?が生成しにくいことが分かった．（5）チタンを含む有機化合物の熱分解温度により生成するTiO_2の粒子形態は，o体では数μmの球状であるが，m体及びp体ではひび割れや気孔などの不規則な空隙が多く認められた．チタンを含む有横化合物の熱分解により生成する細孔径について，o体では2nm程度の細孔が多く形成された．