データセンタにおける計画·設計の留意点

摘要

ブロードバンド化やIP化の進展に伴い，クラウドコンビューティング化が進むなど，国内インターネットの総トラヒックが急増している。総務省主催にて，国内データセンタからの送出トラヒックを増加させる方策の検討部会を立ち上げるなど，今後も舞台の主役たるデータセンタの建設，活性化は急増するものと思われる。自然災害や物理的セキュリティなどのリスクに対して，従来どおりの堅牢性を重要視することはもちろんのこと，サーバの高密度化に伴う電源·空調対応，そのほか省エネルギーなどの環境保全対応など，計画に当たっての検討課題が多様化してきている。本稿では，データセンタにおける建築計画·電気設備計画と設計上の留意点について，基礎的な部分を，実施例を基に紹介する。