照明設備の寿命：非常灯·誘導灯用電池を含む小形充電式電池の回収·リサイクル

摘要

非常灯·誘導灯などの非常時用照明機器には，主に小形充電式電池であるニカド電池が使用されてきた。 小形充電式電池には，ニカド電池以外にもニッケル水素電池，リチウムイオン電池，小形シール鉛蓄電池があり，2001年4月に施行された「資源の有効な利用の促進に関する法律」（以下，資源有効利用促進法）において，電池製造事業者，電池使用機器製造事業者並びにそれらの輸入事業者に対して，小形充電式電池の回収·再資源化が義務付けられた。2001年4月，電池工業会の中に「小形二次電池再資源化推進センター」（以下，センター）が，上記事業者87社の参加のもと設立され，小形充電式電池の共同回収·再資源化活動が開始された。 そして2004年4月には，センターは電池工業会から分離，独立して新たに「有限責任中間法人JBRC」（以下，JBRC）が発足し，センターの事業を引き継いだ。 現在224法人（2005年11月現在）の会員のもと，小形充電式電池の共同回収·再資源化事業が行われている。 本報では，非常灯·誘導灯などの防災用機器に使用されたニカド電池のリサイクルを中心に，今までの経過，小形充電式電池の回収·再資源化の状況，廃棄物処理法での対応及び今後の課題などについて述べる。