ボイラによる未利用副生水素の有効利用システムの開発

摘要

工場の生産過程から副産物として発生する副生燃料は、有効利用の要望が高まっている。特にその中でも、化学製品工場などから発生する副生水素を燃料とするとCO_2削減·化石燃料削減に多大な効果がある。副生水素はまったくCO_2を発生させない為、副生水素を燃料にした場合低減ではなく、既存の化石燃料のCO_2発生分丸ごと削除出来CO_2低減の効果が大である。その為、高価な化石燃料の使用量削減による燃料経費削減と、CO_2削減の効果が期待できる。しかし、副産物として発生するため燃料として使用できる量は安定しない。工場の蒸気利用側においては副生水素の発生量とは関係なく製品が製造されるため、蒸気需要量と水素発生量は必ずしも合致するとは限らない。そこで、不足分は他の燃料で補い、かつ同一ボイラにて必要蒸気量を確保する方法として、副生水素と他の燃料を混合燃焼する方法がコスト的にも有利となる。混合燃焼には燃焼範囲·混焼比率の制限などがあるが、それらを制御方法の考案により可能とした。