MW級高効率ガスエンジンの最新動向：MW級の高効率ガスエンジンMACH

摘要

環境規制が厳しくなるなか、これまでのエネルギー源の主流であった液体燃料に対し、CO{sub}2排出が少なくNO{sub}x、煤塵等の有害排出物の少ないガス燃料が注目されている。 産業用中、大型エンジンにおいてもガスを燃料とするガスエンジンがここ数年需要を伸ばしており、低NO{sub}x化と高効率が同時に達成できる希薄燃焼ガスエンジンが高い評価を得ている。予混合燃焼機関の燃焼は混合気の空気過剰率に大きく支配され、NO{sub}x排出量は空気過剰率1（理論混合比）付近で最大値となり、これより混合気が希薄になるに従って大幅に低減する。 超希薄燃焼ガスエンジンはこのNO{sub}x排出特性に着目し、シリンダに吸入する混合気の空気過剰率を2.0以上の燃料席薄な状態としNO{sub}x低減を狙ったものである。 しかし、空気過剰率が高くなるにつれて着火性が低下し混合気の良好な燃焼を保つことが難しくなるため、超希薄混合気の良好な着火を可能とする着火手段が必要となる。当社では従来、副室内に濃い混合気を形成し点火プラグにより着火する電気着火の副室式希薄燃焼ガスエンジンを開発してきたが、今回その後継機種として微量な液体燃料を火種として希薄混合気を確実に着火するパイロット着火方式の低公害、高効率ガスエンジンMACH-30Gを開発し、これにより大幅な出力向上、効率向上及びNO{sub}x低減を達成した。