都心北融雪槽の活用による雪冷熱エネルギー供給システムとダイナミック型氷蓄熱システムのシミュレーションモデルの適用可能性

摘要

平成14年1月25日に公布·施行された「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法（新エネ法）」では、雪氷熱利用が新エネルギーとして明確化された。 これを受けて各種の利雪プロジェクトが、北海道や東北の地方自治体などを中心に実施されている。 札幌市では札幌駅北口の都心北融雪槽を活用した「雪冷熱エネルギー供給システム」を開発し、平成15年度から本格的な実証運転を行ってきた。 空調分野において高砂熱学工業㈱では、昭和63年から累積1万USRtを超える「過冷却方式のダイナミック型氷蓄熱システム」を市場展開し、氷蓄熱槽の設計のためのシミュレーションプログラムを開発してきた。 ここでは、札幌市が運転実績データを高砂熱学工業㈱に開示し、氷蓄熱システムのプログラムを利用して雪冷熱エネルギー供給システムのシミュレーションを行った結果を報告する。