磁場による植物細胞の強度制御

摘要

細胞壁などのセルロース材料は、その力学的強度や断熱性、生分解性や生体適合性などの特長があり、複合材料を始め，医用を含むさまざまな工業材料として用いられているが，通常，微生物や植物による生合成に頼っている。 セルロース材料の物性は、分子の結晶性や配向性と深く関わっているが，これらを材料が完成後に制御することは難しいとされる。 一方、我々は，磁場中で細胞壁を再生させた細胞の弾性が増加する事を報告した。本研究では、この磁場中再生させた植物細胞の弾性が磁場の強度に対してどのように変化するかを調べ，セルロース材の物性制御の可能性を探ったので，報告する。