漁業管理へのシステムエンジニアリング原理の適用について

摘要

漁業管理は生物学や経済学そして社会科学といった学術上の学問から、様々なかつ断片的な情報を得ている。複合的な学問にもとづいた見方は、漁業を持続可能なものとするために必要だろう。 世界的に見れば過剰な生産能力が漁業の持続にとってもっとも深刻な事態であると考えられており、漁業管理により科学的な手法を導入する必要があることを示唆している。本論文は、漁業管理にシステムエンジニアリングの原理を適用する手法について検討したものである。 持続可能な漁業管理手法を検討する際、システムエンジニアリングは科学者からもたらされる複合的な情報を処理するのに役に立つ。 しかしその際には、科学者間の複雑な学問上の障害を克服しなければならないことがよくおこりうる。 本論文はシステムエンジニアリングの利用が、漁業管理にとって価値のある貢献になるであろうことを示唆している。 システムエンジニアリングによって、客観的にかつ少ないリスクで漁業管理に関する意思決定を行うことができると思われる。