RoHS指令に関連した腐食問題

摘要

2006年7月1日に施行されたRoHS指令は，電気·電子機器に含まれる鉛，水銀，カドミウム，六価クロム，PBB（ポリ臭化ビフェニル），PBDE（ポリ臭化ジフェニルエーテル）の6種の有害北学物質の使用を規制している．これらの有害化学物質を含む廃電気·電子機券による環境汚染を低減し，地球環境や火の健康を守ることが目的である．ただし実態と合わない場合，すなわち同等の性能を有する代替物質がない場合，通用除外が認められている．ここでは電気?電子機器を構成するすべての部品が対象となるため，セットメーカ，部品メーカ，さらに素材メーカが世界的な規模で協力して対応する必要がある．RoHS指令に関連した巌食間題としては，当協会でも議論されている六価クロムフリー（クロムフリーを食む）化技術，黄銅のカドミウムレス化技術に関する問題，さぢにはんだの鉛フリー化技術に関ずる問題が挙げられる．これらの腐食問題については，第42回技術セミナー「RoHS指令の施行に伴う腐食対策への取り組み」（2007年2月）でも報告された．以下，電気·電子機器分野以外の腐食技術者にはなじみの薄い鉛フリーはんだの腐食問題について紹介する．