アンダーマッチングの490N/mm~2級鋼材への適用に関する研究

摘要

本研究により得られた知見を以下に示す。 1. 490N/mm~2級以下の鋼材に対し, アンダーマッテングとなるCO_2溶接半自動アーク溶接用の低Mn, 低Siの溶接材料を試作した。 2．試作した溶接材料は, 突合せ溶接継手ルート部への部分的な適用と2次部材及び仮設部材の1次部材への隅肉溶接継手への適用において, 溶接性に問題のないことを確認した。 3. 突合せ溶接継手ルー卜部の限界CTOD値は溶接金属の強度の影響を受け, 溶接金属強度が高くなると，限界CTOD値の改善効果は小さくなる。4. 2次部材及び仮設部材の1次部材への隅肉溶接にアンダーマッチングを適用する際の応力集中·歪み集中の低減効果は, 母材と溶接金属の降伏点の比に影響を受け, 母材に比して降伏点の低い材料を用いるほど，また, 応力振幅が大きいほどその効果が大きくなる。