日本海東縁ガスハイドレート調査（MD179）におけるTDR法を用いた海底堆積物中のガス量推定法

摘要

近年，地球温暖化に代表される環境問題は国際的な緊急課題となっている。地球温暖化現象は20世紀以降急加速しており，これには温室効果ガス量の増加が大きく関係している可能性が高い。温室効果ガスである二酸化炭素（CO2），メタン（CH4），一酸化二窒素（N2O）の大気中濃度は1750年以降，大きく増加してきている。大気中のCO2濃度上昇の主な原因は化石燃料の使用や森林の消失などである。一方，CH4濃度上昇は主として化石燃料の使用や農業によると考えられている。多くの因子が気候に影響を及ぼし続ける中で，産業革命以降の人間活動が要因と考えられている（IPCC，2007）。