低カーボン質MgO-Cれんがの耐消化性

摘要

低カーボン質MgO－Cれんがについて、金属Alや金屑Siの添加及び黒鉛の量と種類が耐消化性に及ぼす影響をオートクレーブ試験を行い調査した結果、以下が明らかとなった。 （1）金属Alのみ添加した場合、Al_4C_3が生成し、これがH_2Oと反応してれんがが粉化した。（2）金属Alと金属Siを併用するとAl_4C_3が生成されず、消化は抑制された。 この結果はこれまで報告された高カーボン材質での検討結果と一致する。 （3）黒鉛量を3％から7％に増量するとれんがにクラックが生じた。 クラックの発生は黒鉛の配向性の影響を受けると考えられる。 （4）黒鉛に薄肉黒鉛を使用すると消化は抑制される。 これは乾燥後の気孔率が高いことにより還元熱処理中にれんが内部のCOガス量が多くなり、Spinelの生成を促進したためと考えられる。