ユーザー側から見たグリースへの期待と要望：機能性潤滑剤としてのグリースと動向

摘要

NLGI（National Lubricating Grease Institute：米国グリース協会）の統計による2000年の増ちょう剤ごとに分類した全世界および日本のグリース生産量を図1に示す。 2000年は全世界で約70万tのグリースが生産されている。 その中で日本は9％弱の生産量を占めている。 リチウム石けんグリースが実用化されてから約半世紀が経過したが総生産量の70％弱を占めている。 この中には高温用グリースとしてのリチウムコンプレックスグリースが約14％含まれている。 次にカルシウムグリース，アルミニウムコンプレックスグリースなどの金属石けんを増ちょう剤としたグリースで生産量の約90％を占める。 ウレアグリースは5％で世界では極めて少ない。 日本でのウレアグリースの生産量は23％を占めており全世界と異なる傾向を示している。