第8回アジア·太平洋一般溶融亜鉛めっき国際会議論文集（その2）--（3）溶融亜鉛めっき製品への新技術の応用

摘要

当社は日本で100年を超える最も歴史をもった企業である。その100年は全て溶融亜鉛めっきの歴史であり（図1参照），幅広い分野に数多くの製品を提供している。当社の歴史の中で，溶融亜鉛めっきを施す製品の種類が急激に増えたのは，50年ほど前に起きた日本の高度経済成長によるものである。この頃から鉄塔や道路·船舶·鉄道·建築物など様々なところに溶融亜鉛めっきが使用され，広い分野に普及したことが判っている。1990年頃から溶融亜鉛めっきの性質に対して様々な要望が増え，法律や基準や規格などの制定や改正によっても要求が厳しく変化している。これら要求の中に溶融亜鉛めっきされた鋼構造物の摩擦接合に関することがある。また，塩害地区などの環境では，一般の溶融亜鉛めっきより高い耐食性をもった表面処理の要求が増えている。日本独自の要求かもしれないが，初期の溶融亜鉛めっきの銀色光沢によって周囲の環境が調和しをいことから，低光沢·低明度化の要求が強くなっている。本報告書では，これらの要求に対して開発した技術の紹介と採用された製品外観を報告し，その実用性について紹介する。