微動3成分の円形アレイ解析のための一般的定式化

摘要

微動上下動の円形アレイ解析におけるHenstridge（1979）の理論とそれを水平動に適用できるように拡張した長（2004）の理論をまとめ微動3成分の円形アレイ解析に関する理論を示した。 これにより，レーリー波，ラブ彼の位相速度や到来方向だけでなくレーリー波の上下·水平動振幅比や位相差（±?/2）を微動の1点観測の場合に必要となる仮定や曖昧さを除外して同志できる可能性が示された。これらの情報を位相速度の情報と併用すれば，速度構造のモデルに対する拘束力は格段に向上するものと期待される。 Henstridge（1979）の理論はもともとそれをもとに無数の手法を開発できるような拡張性の高い枠組を有している。 そこで本報告では，読者がそれを億って新たな手法を開発できるように，定式化の結果を一般的な公式の形で表した。 またその適用性を評価できるように，センサー数に関係する推定値の偏りを評価するための一般的な公式を示した。またノイズの影響による推定値の偏りを評価するための定式化を示した。