北海道におけるリーキ腐敗病の発生

摘要

リーキ(Allium ampeloprasum var. porrum)はB月治 時代に導入された野菜で，日本では千葉県および静岡県 の一部で栽培されているが，北海道での栽培はわずかで ある（1).北海道南部地域（道南地域）ではネギの栽培 が盛んであり（13).リーキは栽培様式がネギと類似し ているため，当地域の新しい野菜として注目され，2011 年から道南農業試験場（北海道北斗市，以下，道南農 試）で露地における栽培法の確立に向けた試;験研究が行 われてきた.しかし，2011年の研究開始初年目から8 月-9月に株が激しく軟化、枯死する症状が発生し.大 きな被害となった.これら症状の病原の解明に取り組ん 7こ結果，Pectobacterium carotovorum subsp. carotovorum (以下，Pec)による腐敗病であることが明らかとなった.以上のことから，病原細菌の同定に取り組んだ結果に 加え，接種試験および被害の状況をまとめ，ここに報告 する.