防除体系の異なる4リンゴ圃場におけるナシヒメシンクイの フェロモン卜ラップ誘殺消長と果実被害

摘要

複合交信攪乱剤ァリマルア、オリフルァ、トートリル了 -ピーチフルァ剤（コンフユーザーAA,信越化学ェ 業株式会社製，以降交信攪乱剤）はモモシンクィガ Carposma sasakii,ナンヒメンンクつurapholita molesta, リンココカクモンノヽマキAdoxophyesorana fasciata,リ ンゴモンノヽマキArchips breviplicanus,ミダレカクモ ンノヽマキArcwps fuscocupreanus,十ンモンホソ力 Phyllonorycter hngoniellaの6種類のリンゴ害虫に対し て効果がある.筆者らはこれまで，本剤を設置した果樹 研究所リンゴ研究拠点内の圃場で，交信攪乱対象害虫の 発生調査を行い（1,2, 3, 4),ナシヒメシンクイのフ エロモントラップへの誘殺を確認した.ナシヒメシンク ィは一般にリンゴにおいて大きな被害をもたらす害虫で はない力、ナシゃモモなどの樹種では重要害虫であることから，モこ豸リングデータを提示することはこれら樹 種における防除情報の一例として役立てられると考えら れた.このことから，今回，殺虫剤無散布リンゴ圃場， 慣行防除圃場，交信攪乱剤設置圃場など異なる防除条件 のリンゴ圃場において実施した本種のフェロモントラップ誘殺消長および果実被害の調査結果を報告する.