監視用映像デジタル記録装置'DXM1core'シリーズ

摘要

近年，コンビニエンスストアや金融機関など私たちの身近な生活の場にも，監視用設備の導入が急速に進んできている。 なかでも，監視映像にデジタル圧縮処理を施しHard Disk Drive(HDD)に長時間記録を行うDigital Time Lapse Recorder(D-TLR)は，その防犯設備上のメリットから需要が伸びている。ビデオテープを用いる従来の長時間VTRタイプに比べて，①日常のテープ交換が不要であり，また記録メディアの劣化がほとんどないため保守コストが削減可能，②マルチプレクサ機能の本体内搭載により，システム設定や記録再生等の集中操作が可能，③デジタル化によらて各種拡張機能を本体に搭載可能等の種々のメリットから，D-TLR は監視システムの中心機材として注目されている状況である。 従来D-TLRは高価格であったことが最大の課題であったが，デジタルデバイスの低価格化と周辺機器機能との一体化により，システム全体としてコストダウンが図れたことも普及加速化の要因となっている。一方で，D-TLRへの各種機能の取り込みや記録メディアの選択等の市場要求仕様は用途先ごとに異なるため，多くの専用機開発が必要となり開発投資効率の悪化が懸念される。そこで，共通性の高い機能についてコア化開発を図る一方で，要求の異なる仕様については柔軟性を持たせる"DXM1core"開発戦略を設定した。 本稿では，このDXM1coreの構成について，コンビニエンスストアを始めとする小規模店舗をターゲットとして開発を行っだ"DX-TL10"を例に紹介を行う。