鉄心打ち抜き時の加工劣化を考慮したモータ磁気設計技術

摘要

本稿では，打ち抜き加工がモータ特性に及ぼす影響を設計段階で高精度に把握することを目的として開発した解析技術について述べる。この解析技術は，歪み及び応力を変化させた際の鉄心磁気特性のデータベースをあらかじめ作成し，打ち抜き解析結果に基づいて鉄心内部の磁気特性劣化をマッピングし，磁界解析でモータ特性を予測するものである。永久磁石モータを例として，鉄心打ち抜きによる加工劣化の影響を定量化した。この技術を用いることで，量産時の鉄心の磁気特性劣化を考慮した高精度な性能予測が可能となる。今後，設計技術の妥当性検証を行うとともに三菱電機モータの高性能化開発に役立てていく。