豚流行性下痢（PED)がバークシヤー種母豚の繁殖成績に及ぼす影響

摘要

豚流行性下痢（PED)は北米や欧州，東アジアの多くの 国で発生がみられる豚の感染症である。日本では.2013 年10月に，国内では7年ぶりとなる発生が確認され，そ れ以降発生が続いている。症状として，哺乳子豚の高い死 亡率や母豚の下痢および食欲不振が報告されている力5, PEDに曝露された個々の母豚における繁殖成績の調査は あまり報告されていない。かごしま黒豚は鹿児島で主に飼養されているバーク シャ一種の純粋種であり，著名な銘柄豚の一つである。バー クシヤー種は一般農場で飼養されている交雑種豚等と比較 して，産子数などの繁殖成績が劣っている。そこで本研究 の目的は，バークシヤー種母豚を対象として，PED発生 前後における繁殖成績を比較することと，異なるステージ においてPEDに曝露された母豚の繁殖成績を比較するこ ととした。