調査船による福岡湾での赤潮発生状況調査

摘要

福岡湾において赤潮発生件数は近年減少傾向にあるものの，依然として魚介類を直接死滅させる有害なプランクトンや，カキ，アサリを毒化させる有毒プランクトンが発生し，漁業被害を引き起こすこともある．福岡県水産海洋技術センターでは赤潮被害防止対策の一環として調査船による漁場環境モニタリングを実施しているが，赤潮発生時には漁業者への情報提供のために，特に迅速で効率的な調査を行う必要がある．この際に，衛星情報データは広域な海域情報を提供してくれるため，調査範囲や調査点などの計画に必要不可欠である．今回の円石藻（ハプト藻）の発生時にはMODISやALOSなど衛星からの情報をもとに調査を行ったので，その経過を報告する．