加熱乾燥方式による微量水分測定装置加熱乾燥方式で1／10,000％オトダの測定を実現

摘要

水分計と称される測定装置が、世の中で実用化されるようになりすでに五十年以上経過しており、成熟した測定器といえる。 したがって、目を見張るような著しい進歩はあまり見られないが、長期的な視野から見ると着実に技術的進歩を遂げている。 　 水分計の進歩の過程を見てみると、一九四〇年頃から電気抵抗式の木材水分計の実用化が始まり、高周波容量式、赤外線加熱方式……と多くの測定方式が生まれ、木材だけではなく農産物や金品、工業製品等あらゆる分野で用いられるようになった。 また、同時にマイクロプロセッサをはじめとするエレクトロニクスの進歩により測定器の高機能化、高精度化、小型化が進んだ。 現在に至っては高機能化よりも、逆に単機能、低コスト化や、簡単操作で高精度、測定物の範囲の拡大等の要求が多くなり、開発に力を注いでいる。 海外では七〇年頃から製品化が始まったNIR（近赤外方式）は、非破壊で簡単に水分が測定できる水分計として注目され、近年日本国内でも盛んに開発が進んできた。