トルギキヨウの 冬春季安定生産技術の醜

摘要

トルコギキヨゥは栽培が始まった1935年 頃から約40年間は、主に夏に出荷される季節 商品であった。その後、花色や花形が多様化 して需要が増加するとともに、生態的な研究 蓄積を元にしたロゼット回避のための育苗技 術の開発や品種のR化、早晩性の多様化等に よって、秋の生産量も増加した。特に大輪白 八重品種が育成されたことによって、ブライ ダルや葬儀などの周年需要が増加し、トルコ ギキヨゥは定番商品として安定供給が期待さ れている。しかし、月別の卸売数量について見ると（図 一1)、冬春季（1-3月）の数量は夏秋季（7 - 9月）の約4分の1と少なく、単価も高い状 況が続いており、特に冬春季の需要に対して供給が追いついていない状況と考えられる。現在、生産額第5位のトルコギキ3ゥが周年当てにされる主要な切り花に成長するため には、冬春季の需要を満たし、文字通りの 「周年」「安定」生産を実現することが前提条 件であると考えられる。