第2回小スケール放射環境研究会　「複雑地形、非一様土地被覆域における放射環境」

摘要

地表面の夜間冷却に起因して発達する冷気湖や冷気流は農業気象、局地気象の主要な研究課題であり，現象の構造や形成過程に関してこれまで非常に多くの知見が蓄積されてきた。 しかしながら，気候環境の一部として夜間冷却現象が植物に対してどのような影響を与えているかという視点に立っと，植物生長期間や年間を通じた長い時間スケールでの冷却現象の出現頻度や強度の季節変化およびそれをもたらす要因について明らかにする必要がある。本研究では，暖候期の中部日本山岳地域における長波放射環境と夜間冷却現象に関する観測結果に基づいて，夜間冷却現象（冷気湖）の季節特性を考察した。