クリ製材品の強度性能 一曲げ、縦圧縮、縦引張り、せん断、めリ込み一

摘要

現在木造住宅の台等には広葉樹材であるクリが広く用いられている。しかしながら、クリを 含む広葉声材においては実大材による強度データがほとんどない。そのため、無欠点小試験体によ る強度試験結果から誘ゆされている現行の無等級材の基準強度との妥当性、欠点等が強度性能に及 ぼす影響曲げ、縦压縮、縦引張りの各強)な特性値の相互閲係などの事項が不明である。そこで、 本研究ではクリの実大材を用いて、曲げ、縦圧縮、縦引張り、せん断、めり込みの各強度試験を実 施し、以上の事項を明らかにすることを目的とした。各強度,试験の結果、曲げ、縦压縮、せん断， めり込みの強度特性储は、強度に対して同等以ヒであったが、縦引張り強度特性値は基準強度 をド回った。曲げ，縦引張り強度について目視等級区分ごとにf均値を求めた結果、，級が上位に なるほど強度の平均侦が高くなる傾向にあり、広葉樹材においてもH視等級区分が強度選別に有効 であることが明らかになった。また、曲げ：縦圧縮：縦引張りにおける各基準特性値の比率は1：0.89 ： 0.48となり、スギから求めた針葉樹材のに0.8 ： 0.6とはお-なった。ただし、縦引張り試験体 の含水率が気乾状態に連していなかったため、今後、クリを含む広葉樹材における含水率と縦引張 り強度との閲係を把握したで、以上の結果が妥当であるかW検,!￡する必要がある。