地域密着！地元産にこだわる肥育農家 -宮城県登米市登米町千葉仁畜産-

摘要

宮城県は東北を代表する肉用牛の産地であり、平成20年の畜産統計によると黒毛和種飼 養頭数は7万6500頭、うち子取り用雌牛は3 万800頭で、ずれも岩手県に次ぐ規模である。 中でも登米管内は、繁殖肥育ともに盛んなこ とで]られており、今回紹介する千葉仁畜産 のある登米市登米町（とめ市とよまPf)だけ でも、人口 5000人に対して牛が7000頭という 畜産地帯だ。この登米の地で、先祖代々畜産 に携わってきたのが千葉仁畜産を営む千葉正 憲氏である。千葉家の畜産業は正憲氏で5代目。当初は馬の生産 農家であり、肉牛を始めたのは正憲氏の父、仁七氏の 代からである。仁七氏は家畜商の免許を取得し、昭和 35年頃から牛の売買を始めた。最初は売り物にならな かった牛を仕方なく肥育していたが、同48年頃からは 本格的に、ホルスタインと和牛あわせて25頭ほどの肥 育に乗り出した。ちなみに千葉仁畜産の「仁」は仁七 氏の名前に由来している。50年代後半、子牛の市場取 弓が盛んになるにつれて、家畜商の業務が低迷したこ とを受け、昭和61年に補助事業を利用して自宅裏に牛 舎を建設。48頭まで増頭した。