ァジァに現存するグレーゾーンの豚

摘要

アジアに現存する在来豚の中で，外貌が野生原種のィノシシと酷似する個体が存在 する集団がある。演者らは，それを「イノシ シ型在来豚」と称して他の在来豚と区別して きた。この豚の外貌を考えた場合，それはィ ノシシが家畜化されて以来，野生原種の特徴 を殆どそのままに残し今日に至ったというこ とは考え難い。むしろ野生原種から遺伝子の 供給を定期的に受けなければ，そうしたイノ シシの特徴が豚集団には現れないだろう。こ の集団ではイノシシなのか，豚なのかの外貌 上での判別が難しい個体も存在する。